先ずは簡単なコードを書いてみましょう。IDLEを起動させてください(IDLEの起動方法はコチラ)。
>>>の後にprint(‘Hello Python’)と入力し、Enterを押してください。
Printとは数値や文字列を出力する関数です。尚、Hello Pythonの文字をシングルクォーテーション、またはダブルクォーテーションで囲むのを忘れないでください。
下にHello Pythonと表示されましたか?
画像のように入力したコードの下に文字列が表示されれば成功です。Hello Python以外にも色々な文字列を試してみてください。日本語でもOKです。
文字列と数値
プログラミングでは文字列と数値を区別する必要があります。先ほどの例ではprint関数で文字列を出力しました。
Pythonは文字列を出力する場合はシングルクォーテーションかダブルクォーテーションで囲まなければなりません。試しにprint(Hello Python)と入力してみてください。
エラーになったと思います(いきなりエラーが表示されるとビビるかもしれませんが、全然気にしなくて大丈夫です)。
今度はprint(2+3)と入力してみてください。5と表示されますね。
クォーテーションで囲まなかったので、Pythonは文字列ではなく数値と認識したワケです。これをprint(‘2+3’)と入力すれば、今度は2+3と表示されると思います。
データ型
文字列や数値のように、データをその性質で分類したものを「データ型」といいます。分類が必要な理由はあまり深く考えなくて大丈夫です。ただ、Pythonではデータ型をしっかり指定してコードを書かないとエラーが出ることが多いので、しっかり理解しておきましょう。
すぐに慣れますので最初からすべて覚えようとしなくて大丈夫です。
str型(文字列)
「Hello」、「こんにちは」、「abc」などでシングルクォーテーションかダブルクォーテーションで囲まれていなければなりません。数字や記号もクォーテーションで囲むことで文字列として認識されます。
strはstring(文字列)の省略形です。
int型(整数)
「1」、「100」、「‐20」などの数値で足したり引いたりといった計算が可能です。文字列として入力された数字を計算に使いたい場合はint型に変換する必要があります(方法は別途解説します)。
intはinteger(整数)の省略形です。
float型(浮動小数点数)
「2.0」、「0.99」、「51.2」等で小数点を含む数値のことです。あまり意識する必要はありません。int型と合わせて「数値型」として覚えておけばOKです。
bool型(真偽値)
「True」、「False」の2種類しかありません。急に馴染みにくく感じるかもしれませんが、それほど難しく考える必要はありません。EXCELでもよく目にしますね。
「論理型」とも呼ばれ、「真か偽(正しいか正しくないか)」、「YesかNo」といった2択を表すデータ型です。
これらの他にもlist型(リスト)、dict型(辞書)などがありますが、徐々に覚えていけば大丈夫です。
演算子
Pythonでは演算子を使って数値を計算することができます。演算子のことを「オペレーター」、計算する値のことを「オペランド」と言いますが、馴染みにくいと思うので今は忘れて結構です。
代入演算子
代入演算子について理解するためには、プログラミングで非常に重要な概念である「変数」について知る必要があります。変数については別途詳しく解説します。
⇒ 変数とは?
変数を使うときはPythonでは使用する変数名(例えばx)と、変数に入れる値をイコール「=」でつなぎます(x = 3)。このイコールが代入演算子です。他にも代入演算子と呼ばれるモノがありますが、とりあえずこれだけ覚えてください。
算術演算子
学校で習う算数の記号とは違っているものがありますので注意してください。
「+(加算)」、「-(減算)」、「*(乗算)」は足し算、引き算、掛け算そのままの意味ですので理解しやすいと思います。分かりやすいように記号を全角で表していますが、入力するときは必ず半角にしてください。
IDLEで色々な計算を入力して結果を確かめてみましょう。
割り算は少し違います。「/(除算 小数点付き)」、「//(除算 小数点以下切り捨て)」、「%(剰余 割り算の余り)」の3種類があります。
これらもIDLEで色々試してみてください。すぐに理解できると思います。
尚、文字列に演算子を使うこともできます。例を見てみましょう。
違いが分かりましたか?
比較演算子
2つの値を比較し、TrueかFalseを返します。最初のうちはこの「返す」という言い回しがしっくりこないかもしれませんが、すぐ慣れますので気にしないで進めてください。
比較演算子は式が「成り立つ(True)」、「成り立たない(False)」を表すと考えましょう。
演算子 | 意味 | 例 |
== | 等価(同じ値である) | 3 == 3 はTrue、5 == 6はFalse |
!= | 非等価(違う値である) | 3 == 3 はFalse、5 == 6はTrue |
> | より大きい | 5 > 3はTrue、3 > 5はFalse、5 > 5はFalse |
< | より小さい | 5 < 3はFalse、3 < 5はTrue、5 < 5はFalse |
>= | 同じか大きい(以上) | 5 >= 3はTrue、3 >= 5はFalse、5 >= 5はTrue |
<= | 同じか小さい(以下) | 5 <= 3はFalse、3 <= 5はTrue、5 <= 5はTrue |
不等号は算数と同じ意味ですので分かりやすいと思います。等価を「==」で表すのが少しややこしいと思いますが、理由は「=」は代入演算子として使われているからですね。慣れるまでよく間違えますので、しっかり覚えておきましょう。
論理演算子
「and」、「or」、「not」の3種類があります。
「and」と「or」は比較演算子のように、結果をTrueかFalseを返すと説明されている場合がありますが、これは正確ではありません。
「and」は左から見ていき、Falseとなった項があれば、その項の値(つまりFalse)を返します。すべてTrueなら最後の項の値(つまりTrue)を返します。
5 > 3 and 10 > 9 ならTrue、5 > 3 and 8 > 9ならFalse
「or」は「and」の逆で、左から見ていき、Trueとなった項があれば、その項の値を返します。すべてFalseなら最後の項の値を返します。
ややこしくてよく分からないという場合はTrue and TrueはTrue、True and FalseはFalse、True or FalseはTrueというように、andの左右の式がどちらもTrueならTrue、どちらかがFalseならFalse、orの左右の式のどちらかがTrueならTrueを返すと覚えましょう。
「not」はnot TrueならFalse、not FalseならTrueを返します。
例えばnot 3 > 2は3 > 2がTrueなので、Falseを返します。
ちょっと分かりにくいと思いますが、色々と試すうちに少しずつ理解できるようになると思います。